エンジン分解組み立てのご依頼(H様のAF54エンジン組み立て vol.1)

 弊店ではエンジンの分解および組み立てをお請けしています。

 ただ単に分解して組み立てするだけではなく、お客様とお話合いのうえ、いままでカブ系エンジンを中心にさまざまな部品のテストを重ねてきた経験をいかして、ご希望に沿った仕様のご提案を含めて、お好みの仕様を決めていただいて、エンジンを製作しています。

 弊店は他のお仕事もあったり体制が変わって作業時間が限られることもあってお断りしてばかりでしたが、今回お話をお受けすることになりました。そんな状態ですが、作業を見ていただいてご納得の上でご依頼をいただければ、うれしく考えています。

 今回は写真を中心に上げていこうかと思います。コメントは後から気づいたことを追加します。そのときに考えていたこと気付いたことと多少ずれるかもしれませんが、ごめんなさい。

 それではご紹介を進めてまいります。

 お客様は冠水歴のあるエンジンではないかと心配していらっしゃいました。分解したところ、エンジン内部はオイル交換されているので水は入っておらず、たしかにシールの奥などごく一部に水が回っているところがありました。これが通常の使用上のものか、冠水の影響によるものか、わかりません。部品を見る限りごく走行距離の少ないエンジンのようで、お訊ねするとメーター読みでそのようだというお返事でした。


 手始めにクランクから。もともと20/1000mm以下の振れで精度は悪くありませんでした。ベアリング交換後に10/1000mm程度に調整してあります。

 正直なところ後からの調整はあまり意味がないように思います。すぐに最初の振りに戻るような気がします。少なくとも弊店でテストしているエンジンを再度OHするような時にチェックするとそういう傾向が見られます。

 ベアリングは両側とも交換してあります。6304ですがすこし変わった6304を使っています。この内容は秘密にしておきましょう。

 こういう細かな作業が重要というよりも、それだけ色々と考えて気を遣って作業をしている、というところのほうが重要なような気がします。


 腰下のベアリングは全て交換しています。

 とはいいましてもベアリングがすでにひとつ入ってしまっていますが。


 両側クランクケースとも部品を全て外して洗浄。それからシリンダースロート部の加工とオイルオリフィス穴の拡大、気になる部分のC面取りなどをしてあります。もちろん加工後はまた洗浄と錆止めに局部的にオイルを吹いて、最後に組み立て前にも錆止めやホコリを除去する洗浄をしています。

 正直なところ組み立てよりも洗う作業にかかる手間のほうが多いようにも思います。


 今日はこのあたりで。