エンジン分解のご依頼(N様(2)のHA02エンジン組み立て vol.1)

 弊店ではエンジンの分解および組み立てをお請けしています。

 ただ単に分解して組み立てするだけではなく、お客様とお話合いのうえ、いままでカブ系エンジンを中心にさまざまな部品のテストを重ねてきた経験をいかして、ご希望に沿った仕様のご提案を含めて、お好みの仕様を決めていただいて、エンジンを製作しています。

 他の仕事もあり、また去年の半ばくらいから体制が変わりまして時間が取りにくい状態でお時間を頂戴しますが、作業を見ていただいてご納得の上でご依頼をいただければ、うれしく考えています。

 今回は写真を中心に上げていこうかと思います。コメントは後から気づいたことを追加します。そのときに考えていたこと気付いたことと多少ずれるかもしれませんが、ごめんなさい。

 それではご紹介を進めてまいります。


 今回は過走行ともいえるエンジンです。ご申告いただいた数値で50,000kmで、そのあたりの場合は通常はお引き受けしないのですが、とてもよく管理をされていらっしゃるようですのでお引き受けをしました。

 管理はよかったとはいえ、やはり走行距離のかさんでいるエンジンは、かなり汚れの蓄積がありました。それよりもオイル漏れがあるとのことで、そちらのチェックもします。目視でクラックは発見できず、アルミのクラックを見つける専用の薬剤も使ったのですが見つけられませんでした。

 廃液の環境問題があり今回から洗浄液を変更しています。そのため洗浄後に後処理をしおいてもアルミ部分に白錆が出てしまうようです。一般向けには販売されていない洗浄液で、ぎりぎりアルミを使える洗浄力の高いもので、以前のものと比べてコストがかかり(10倍!)汚れは落ちにくいい(泣きそう)のですが、さらにこんな白錆びまで浮くようだと困ります。

 もちろん問題になるようなレベルではありませんが、もう一度洗油で洗っておかないと気になります。ですが冬季に作業をすると洗油で流した後でクリーナーで飛ばすと結露して同じことが起こりますから、そのあとヒーターで乾かしておきます。


 汚れ落ちが悪いといちばん困るのがカーボンの除去で、ここは強い剥離剤のほうが落とせるので、そちらを使っています。ただし剥離剤を含む排水は下水に流さないようにしてください。一般家庭の排水施設では廃液に対応していないので施設と環境にダメージが大きいためです。弊店では中和処理の後で焼却に回しています(これは担当の業者に確認しています)。

 走行距離がかさんでいるのでシートカットをしています。角度はメーカー指定とは違う数値に変えていますが当たり幅は指定の中の数値です。同時にフェイス修正をしてありますが、弊店の依頼している業者さんは作業工賃が高くないので修正していますが、工賃の高いところですと純正バルブでしたらIN側は新品のほうが安くなるかもしれません。

 上がってきてから、念のため、すり合わせもしてあります。


 両側ともベアリングを外しました。このあとシフトドラムまわりの加工やギア回り、シリンダースロート部分の加工などをします。


 今日はこのあたりで。