O様のカブ90(HA02)エンジン組み立て vol.7

 今日はクランクケースの加工について進めます。

 実際に使うシリンダーとクランクケースを合わせて、削る必要があるかどうかを確認します。クランクケースの製造ロットによって違いがでますが、干渉しないものでもクリアランスはほんのわずかで、ほとんど多少は削るほうが安心です。

 通常の組み付け時にはクランクケースを分解しませんから、干渉が確認される場合はノックピンをはずして組むなど、組みかたでカバーする方法もあります(説明書に記載があります)。カブ系のピストンはフルフロータイプですから、他の箇所も考えながらきちんと組んでいただければ、ノックピンレスで対応いただいても構造的に全く問題はありません。


 このシリンダーは、今回のエンジンに組まれて実際に走っていたものです。このようにスリーブとケースが干渉した跡がありますね。この場合は弊店ではクランクケースにスリーブ逃げ加工をします。


 弊店では状況により異なる判断をしていますが、今回もいつもどおりハンドグラインドで対処しました。この程度でしたら手作業でも十分に追い込むことができます。

 ギリギリの機械加工ができるならそのほうがきれいに仕上がりますが、高精度に機械をセットするには時間がかかりますのでコストがかかります。もし機械加工をご希望の場合はご指定をいただければ信頼できるところに外注をして機械加工仕上げをいたします。


 このとおりクリアランスを確保しました。入口部分だけではなくてスリーブ部分も少し削っています。


 クランクケースを正面から見てみると、作業前と作業後でこのような感じです。

 処理前の段差が見えるでしょうか。このあたりがシリンダーと干渉しているようですので削りました。


 ついで?に腰下の気になるところの砂落としもしています。このあたりを詰め始めるときりがないですし、今までで問題はなかったものですので、必要性はあまりないでしょう。


 また、ハイフロータイプのオイルポンプを取り付けるので、そのあたりの加工もしています。クランクケースの加工はこのくらいですね。


 今日はこのあたりにしておきましょう。また明日から続きをご紹介できるでしょう。