U様のカブ50(AA01)エンジンのボアアップ vol.2

 先日からご紹介しているエンジンとは別に、こちらのエンジンも並行して進めていきます。こちらのエンジンはボアアップキットの取り付けですので、作業は数日で終わる予定です。


 さて、作業台にエンジンを載せました。先にご紹介のとおりボアアップキットの取り付けですが、クラッチとカムチェーンの交換も入っています。

 余談になりますが、セル車のカムチェーン交換は気をつかう作業が増えるので嫌です(笑)。それは冗談として、構造的な不安としてオイルレス環境でチェーンを使うなど怖いところがあるのですが、実際には使用過程でのトラブルはほどんどと言っていいほどおこっていませんので、これは不要な心配です。


 こちらのエンジンの走行距離は浅そうです。分解歴もなさそうですし、程度はわるくないエンジンです。

 クラッチ側のスラッジはこれくらい。クラッチ周りのゲル状になったオイルは、とくに最近のオイルでときどき見られることがあります。このくらいの量でしたらオイルの特性でしょう。信頼のおける100%化学合成油でもこの現象が起こるものがあるですが、その場合は温度を40℃位まで上げると見られなくなります。ただ特定メーカーのオイルで添加剤を使った場合などゲル状のオイルが大量に見られることがあり、その場合は注意が必要です。


 今回はクラッチの取り付けですので、分解作業はここまでになります。ここで各部や部品は洗浄します。できるだけエンジン側もクリーナーで洗いますが、腰下内部に洗浄液が入らないようにとくに注意して洗っていきます。


 それでは組んでいきます、、、と言っても、写真では組みあがっていますね。

 クランクケースを加工してオイルポンプは変更しています。クラッチは組みあがっているタイプですが、分解して洗浄してからフリクションディスクに注油してあります。あとは普通に組み上げています。


 クラッチカバーを取り付けました。エンジンにチリやホコリは入ってほしくないので、できるだけカバー類は早く取り付けたいところです。

 ノックピンに固着防止のグリスを使ったり、シール類のゴム用グリスを塗布するなど、各所のグリスアップなど油脂類の使い分けはいつもどおりで作業を進めています。


 次はカムチェーン側の作業を予定しています。作業的にもちょうど区切りがよいので、ここでひと休みさせてください。