K様のカブ90エンジン組み立て vol.2

 前回は外回りの清掃をすませたあとのご紹介、事前の簡単な確認でした。今回から分解作業を進めていきます。

 まずは腰上から。ノーマルエンジンには珍しく、すこしカーボンが多めです。


 実は上の写真を撮るためにピストンを上死点まで上げようと、フライホイールを回すための窓を開けようとすると、キャップが完全に固着していて開きませんでした。気になったので外そうとしても外れないので、カバーを外そうとしても外れません。困ってしまいました。

 カバーは塗装をしているので熱もかけられませんし、できるだけ傷がつかないように作業を進める必要があります。もちろん合わせ面に何かを入れてこじるなんてことは、間違ってもしないようにしましょう。原理的にはアルミよりも柔らかいもの(たとえば木のヘラなど)ならいいのでしょうが、わたしは合わせ面に入れることが好きではありませんのでしませんが。いろいろと工夫して頑張って格闘した末、やっと外れました。開けてみるとこのとおり。

 内部に水が入って抜けなかったのでしょうか。通常の雨などで入ることはなく、仮に入っても下の水抜き穴から抜けるので、このような状態にはなりにくいはず。ガスケットを見ても上面から入ったような形跡はありません。ですので、何か例外的なことが起こったのだと思います。

 当然こちら側もこんな状態です。カバーやクランクケースはアルミで、内面は塗装やアルマイトなど表面のコーティングはされていませんので、周囲の環境によって白く腐食することがありますが、茶色の鉄錆は出ませんので、これはもらい錆でしょう。

 これでも調子よく走っておられたとのことですが、この状態では、この先も調子良さが維持されるとはとても思えませんので、いまのうちに対策をしておきたいところですね。


 このように、あらかじめ簡単にお見積りさせていただいたものとは大幅に異なりそうな場合は、弊店で対応できる方法などをご案内して、ご相談をしながら作業を進めていきます。